News & Blog 記事一覧
2026.07.24
雑記⑧伝えることが苦手な人間がどう伝えるか
「身近な土の面積を増やすこと、土の質をよくして保水できる土壌に育てること」 「そして生物多様性がうまれる庭になること」 目標は定まった。 そのための道筋もなんとなく見つかった。 問題は「伝えること」 私は、あれこれ小さなことについては思いついたら見切り発車でやってみる、だめだったら修正すればいい、というタイプなので、一緒に働くスタッフにさえ伝えることなく細々とした取り組みを勝手に始めてしまう。 まだ採用するか決定ではない取り組みなので、伝えた直後にオペレーションが変わってしまったら申し訳ないという気持ちと、うまく説明するのが下手なので億劫になってしまうというのと、3:7くらい。 今回の、土壌の改善と生物多様性の取り組みをどう伝えるのか、特にゲストに。 まいったな億劫だ....と頭を抱えているところで知った、「Project -2.0℃」 これは、太陽の熱を遮り地表が熱をため込むことを避け、葉っぱから水が蒸発することで熱を上空に運んでくれる植物を植えること。 その植物がうまく働いてくれるために、洪水を引き起こさないために、土壌の保水能力を上げる。 庭、畑など土地があるならそこを、 ないなら緑のカーテンや鉢植えで。 それぞれの場所で、それぞれができる範囲で、自分の場所の気温を -2℃にする。 これだ!!! これに参加することで、自分の伝え下手を補って、いろんな国から来られるゲストにも紹介出来たらサイコーじゃないか!! と、目の前が拓けた感覚があった。
2026.07.10
お知らせ
生ごみ回収を始めました
生ゴミを分別して回収し、自宅でおこなっているコンポスト(詳しくは、ボカシコンポストからのキエーロで生ゴミ消滅化)に投入する流れをつくるため、共有ダイニングエリアに回収缶を置いてみました。 だれかに渡せる食べものは、フードシェアリングのために置いているカゴへ。渡せないものや、果物の皮・お弁当の食べ残しなど生ゴミはこちらの缶へ。液体や、塩分濃度の高い加工品(例えばラーメンなど)は回収できませんが、それ以外はこちらに入れていただき、自宅でコンポスト化する取り組みです。 少しずつ堆肥としても庭につかっていきたいと思っているので、いずれ土に還って庭の生物多様性の一部になる、循環する庭の一端になりますように。
2026.07.09
雑記⑦土中環境をやってみる
京都市北区にある大宮交通公園にて、落ち葉を使って土の環境をよくする方法を教えてもらいに行ってみた。 大雨が降ると、土が水を吸収できないところでは土砂災害のように決壊し周りに流れ出てしまう。それを防ぐために、土のうを積む代わりに土をふかふかにして通気性を上げることで地中に水を貯めておける状態にする、という考え。 まずは落ち葉や枯れ枝を拾う。 たくさんのしっとりした落ち葉を集めると、ダンゴムシのような虫たちがたくさん中にいて、いい腐葉土になりそうなにおいがしていた。 そして長さ35cmくらいの長いドライバーをハンマーで叩きながらぐりぐりと穴を広げながら、地中に穴を掘っていく。途中、くん炭というもみ殻の炭を穴に撒いてさらに穴を深く掘る。その、くん炭の入った空いた穴の中に、先ほど拾った落ち葉を枯れ枝で押し込み入れる。これを50㎝くらいの間隔でつくる。 ドライバーが木の根にあたった場所は、その深さまでにしておくこと。 くん炭には無数の空洞があいていて、それが微生物の住処となり、空気や水の通り道となる。そして、落ち葉に菌糸が繁殖して雨が降ったときには雨水は落ち葉を伝って地中へ下り、菌糸によって水が浄化され土がよくなる。 その日集めた枯れ葉の残りは、虫と共に枯れ葉の山へ。 ------------------------------------------------------------------------- 後日、日暮荘の庭で実践 【用意したもの】 -35cmの長さのマイナスドライバー -ハンマー -軍手 -スコップ -もみ殻くん炭 -枯れ葉、枯れ枝 喫煙スペースである小さな坪庭。 壁に囲まれ、風の抜け道がたくさんあるわけではなく、水はけもあまりよくない土の状況。砂利を敷きなおすことで表面的にはかなり改善したけれど、中央にあるアオキの木の周りから少しずつ砂利を除けて、くん炭と枯れ葉枯れ枝を入れていく。 おや?と思ったのが、中の土が砂っぽいこと。 上から10cmくらいは、土が詰まっているのだがそこを抜けるとスポンとドライバーがはまり空洞なのか?と思うくらい。地中の環境が大丈夫なのか少し心配になる。
2026.06.29
雑記⑤自分の熱源を探る
宿の中で環境問題に取り組むことを決めたはいいが、基本的に自分ひとりで実装までもっていくのに、小さい規模ながらできることは多岐にわたっていて、何をどう始めようか....と心が右往左往してきたので、自分が何に興味があるのか少し考えてみることにした。 自分の中で、「環境問題」の中に2つの柱があると感じていて ①気候変動 へのアプローチ ②生物多様性 へのアプローチ もちろん、上記2つはつながっていて、生物多様性を守る対策のひとつに気候変動対策があり、パックリ分かれるものではないのだが、自分は②生物多様性に対してモチベーションがあがる気がしている。 生物多様性のほうが生き物という、より実態をもつ相手がいるため、感情が動くことで行動を起こしやすいと思っている。 ふと見渡すと、フロントにも共有リビングにも動物モチーフの小物や製品が多い。そういえばコロナ中、冬の庭にみかんを置いて野鳥を呼んでいたり、動物全般好きだったり、wild gardeningに常に憧れがあったり、フラグはずいぶん前から立っていた。 生物多様性に対する取り組みは、里地里山であったり、海や山などしっかりとした自然の生態系のためにおこなうことであって、地方都市の住宅地の一般住宅においてできることなんてあるのかな?と思いつつ、日暮荘の庭で何ができるか考えてみた。 町内では、いつもどこかで工事が行われていて、大きな外資系ホテルや高齢者住宅や集合住宅などがどんどん立っている。 そして道路の舗装もいつもどこかでされていて、あたり一面コンクリートに囲まれていて、自転車移動が基本の自分にとっては走りやすくタイヤの摩耗もしにくくありがたいことではあるが、植物・動物にとっては... ならば、日暮荘の庭の土の面積を増やして、植物が落とした枯葉を微生物が分解して土の栄養になり、土の中にミミズやダンゴムシなどがいて通気性の良い土中で植物が根を深くのばせて、ミミズや植物の実や花を食べにくる鳥、花粉を運んでくれる蜂、葉っぱを食べ育っていく蝶の幼虫など... 住宅地において生の循環が生まれる庭を作れたら、と思う。 「きゃー、庭でセルフィー撮りたいー」という方向は目指さず、見せるための庭から生きた庭へ。 ふと、左京区役所の生物多様性センターに相談しに行ってみた。 ありがたいことに、庭の生物多様性について調べておられる職員の方とお話しすることができた。 ・(蚊対策にも)土中環境の改善...例えば、土の中に杭をうったり、枯葉を埋めたりして水が土に浸透しやすくしてやることで、土表面に水が残りにくいので蚊の減少につながるかも、土の状態改善につながる ・都市部で見られる鳥にとって、町家の坪庭のような小さな緑は案外貴重な存在である。日暮荘の周辺だとホットスポットである京都御苑があって、その道中にちょっと立ち寄れる場所があることは重要(マラソンの給水スポットみたいなイメージ?)なので、庭の環境を考えることは生物多様性のためになるよ ・地域での横のつながりが作れそうな、実地で学べそうな取り組みのご紹介をいただいた 生物多様性への取り組みは、庭から始めようかと思ってきた。
2026.06.26
雑記⑥土なのかもしれない
先日、左京区役所 生物多様性センターで教えていただいた「土中環境」というワードを知りたくなり、「よくわかる土中環境 イラスト&写真でやさしく解説」という本を読み始めた。 奇しくも昨日は台風による大雨、今朝未明には雷も伴い土砂降りの雨が続き、土砂災害の警報も出ている場所がある。 近年の土石流による災害の原因として、本来機能していた山や森の保水機能が、開発により環境破壊が起こることで機能しなくなる。また土壌の環境も変わってしまったことにより、本来土の深くに貯めておける量の水が吸収できずに周辺に流れてしまう。そして、水の通り道である土壌を排水インフラとしてコンクリートなどで分断してしまったことにより、決壊を招いているということ。 日暮荘のある主税町もいつもどこかで工事が行われており、ラグジュアリーなホテルが建設されていたり、集合住宅や、高齢者住宅が新しく建ったりしている。 一方で、地面はあたり一面アスファルトで、栽植されているまわりのみ申し訳程度に土が見える程度だ。もちろん、車や自転車などで移動をする際に、快適性や安全性、タイヤの摩耗を考えると舗装されている道路の方がよいのだが、光・空気すべてが遮断されたアスファルトの下にある土壌とその中に生きていた微生物などの環境は一体どうなっているのだろうか.... 日暮荘の庭の手前側には、正方形の石が並べられており、それをめくると地中はコンクリートで固められてたように思う。これは当初、そこに床几(ベンチ)を置きたくて、ベンチを置くために地面を水平にするために..ということだったと思う。 結局ベンチを置くにはあまりに植物との距離が近く、また客室の目の前すぎたためしばらくすると自然と撤去していた。 やる価値があるのか、近隣にお住まいの方に迷惑がかからずに済むか、そこは事前に確認しておきたい点だけど、可能ならばコンクリートをはつって土に変え、土壌の環境を、植物・微生物・昆虫・蝶・鳥などの地中から地上までの循環を起こす生きた庭に作り替えたい。 また、同時に読み進めている「地球再生型生活記 土をつくり、いのちを巡らす、パーマカルチャーライフデザイン」で、とても興味深かったのが、'温室効果ガスを削減する農業へ'という項で、紹介されていた「4バーミル・イニシアチブ」というフランスの考え方。 これは、 まず前提として、「植物は光合成をします」(二酸化炭素と水を吸収して、太陽光を利用して栄養分である糖分を作り出す工程。その時に酸素もできる)アリガトー / step 1 →農耕地の土壌の深さ30~40cmに炭素(枯れた植物、堆肥、植物の根っこなど)をすきこむ step 2→微生物が炭素を食べ、一部が微生物の栄養になり排泄物になった結果、すきこんだ炭素が土の中で「腐植」(非常に分解されにくい安定した炭素の塊)になる 土の中に腐植を増やすことで、人間が排出する二酸化炭素を、地上にいる植物に吸収してもらい土の中に閉じ込めてもらうというカーボンニュートラルでCO2の実質削減をする方法のひとつ。 そして、土壌の土や砂が腐植にくっついてお団子状になる(団粒構造)ことで土の中に隙間がたくさんできて、 ①水はけがよくなる ←雨水なども土の中へ中へ入ってくれることで、表面に水が残りにくくなったら蚊が多少減るかも!? ②保水性がよくなる (団粒構造は保水するらしい) ③通気性がよくなり、土の中に酸素が行き渡るため、植物の根っこが呼吸しやすくなる ④微生物の多様性が増して、植物が病気にかかりにくくなる(人間でいうところの腸内環境がよくなる感じ..??) 以前、京都で農業をしている方に庭を見に来てもらったときに、とにかく土が大切ということ、植物が地中の奥に根を張れず横に横に伸ばしているので、周りをスコップで掘って空気を入れてふかふかにしてやることをしなさいと教えてもらったことが、つながった気がした。 余談になるが、生物多様性をかんがえることは、日本人の思想に近いなあと思う。自分ひとりで資源を総取りしたってうまく回らない。近江商人の「三方よし」のように、三方にとどまらずこの地球に関係するすべてが均等によい状況をつくることが結果として一番安定して暮らし続けられることにつながるのではないか。今が、人類だけに利益の偏った、二等辺三角形だとして、正三角形にしていける方法を引き続きこの小さなゲストハウスで考えていきたいと思う。 そして、私にとっての第一歩目は土なんじゃないかと思い始めている。